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自動車事故と企業責任

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  • 被害者保護の見方から自賠法が民法よりも進んでいる一例をあげると、「挙証責任の転換」というのがあります。民法では、加害者に、しかじかの過失があったから事故が生じたということを、被害者側が証明しなければならない(これを挙証責任といいます)ことになっています。これは、被害者側にしてみれば、まったくひどい話で、例えば目撃者のいない死亡事故等では死人に口なしで、相手の過失を立証する道がふさがれてしまいます。これでは時代の要求にそぐわないということになり、自賠法ではこの「挙証責任」を加害者側に移し変えたのです。
  • つまり、事故を起こした加害者側の身のあかしを求めるわけで、もし加害者側が自分に過失がないことを証明できなかったら、それだけで過失ありとみなしてしまうことになったのです。

 自賠法第3条【自動車損害賠償責任】

自己のために自動車の運行の用に供する者は、その運行によって他人の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任ずる。ただし、自己及び運転者が自動車の運行に関し注意を怠らなかったことを、被害者又は運転者以外の第三者に故意又は過失があったこと、並びに自動車に構造上の欠陥又は機能の障害がなかったことを証明したときは、この限りではない。




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  • 広く一般の民事問題に適用される民法の規定は、制定されたのが明治時代と古く、今日の自動車の普及等予測されずに条文化されたものなので、自動車事故の被害者救済という立場からみていろいろ足りない点があるのは当然といえます。そこで、判例等がその解釈を広げ、現在の交通事故被害者を少しでも救う方向にあるのもうなずけます。
  • そこで昭和30年に自賠法ができて、それまで民法で拡大して解釈されてきた内容・判例を、自動車に起因する人身事故について被害者保護の観点から自賠法に包み込んでしまったのです。

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  • いま仮に、従業員が業務中に交通事故を起こして第三者に損害を与えたとします。被害者側は当然、加害者である直接の運転者に損害賠償を請求できますが、さらに、民法の「使用者責任」の規定をもとに使用者側へも請求することができます。運転者個人としては高額の賠償金となり、支払うことができない場合には企業側・使用者側がそれを負担しなければならなくなるのが実情です。
  • 企業や雇主は、従業員の事故に対して100%近く責任を負わなくてはならないのです。

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  • 「使用者責任」を問われる使用者の中には「使用者に代わって事業を監督する者」いわゆる代理監督者も含まれます。
  • ことに法人組織で多くの従業員のいる企業等では、使用者に代わってその組織の一部を監督する人たち(課長とか工場長等)がいるわけで、その担当する範囲内で使用者責任が問われることになります。

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  • 条文中の「事業の執行について」という点でも、判例の解釈は非常に大きくとらえています。例えば、従業員が勤務時間外に雇主に無断で予備カギを持ち出して店の車を使い、映画を観に行く途中で事故を起こした場合でも、判例(名古屋地裁・昭36.11.8判決)では「事業の執行」であるとして雇主の責任を問うています。
  • このように、常識では一見通用しないような範囲にも、法解釈のの適用が及んでいることを企業側は銘記すべきでしょう。

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  • 被用者のとらえ方にしても、必ずしも正式の雇用契約を結んだ人だけをさすのではありません。
  • 臨時雇いでもアルバイトでも、事業主の指揮監督下にあれば被用者とみなされますし、さらに下請会社であっても元請会社側になんらかの形で指揮監督していた事実があれば、その下請会社は元請会社の被用者とみられるわけです。

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  • 自動車事故に関する限り「使用者責任」がきわめて広い範囲で問われるようになってきています。
  • つまり、条文の公式的な解釈ともいえる裁判所の判決例(判例)をみても被害者保護の考え方がますますはっきりしてきて、自動車を使用する企業は自動車事故を起こしたなら、責任を負担して当たり前ということになってきました。したがって企業や雇用主はほとんど全部が使用者責任を負わされるものとみて間違いないでしょう。

民法715条【使用者等の責任】

  1. ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りではない。
  2. 使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。
  3. 前2項の規定は、使用者又は監督者から被用者に対する求償権の行使を妨げない。



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  • 民法の条文(715条)では、「ある事業のために他人を使用する者は、その他人(被用者)が実際の事業を行うに当たって第三者に損害を与えたとき、その損害を賠償する責任がある」とうたっています。
  • これは、要するに従業員や社員等が仕事に関係しているとき第三者に損害を与えたなら、会社・経営者・雇主もその損害を賠償する、いわゆる企業責任を負いなさいということなのです。

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企業になんらかの形でかかわりのある車、つまり企業所有の車はもちろん、貸した車、下請会社の車、従業員のマイカー等が交通事故を起こした場合、直接の加害者である事故運転者の負う責任のほか、企業または雇主にも責任が及ぶことがあります。

1.行政上の責任

  • まず行政処分では、免許は個人的なものであるため、企業が運転免許の取り消しや停止を受けることはなく、また企業に反則金が課せられることもありません。
  • しかし運送業の場合には、場合によって事業免許が取り消されたり営業停止になることがあります。たとえば、無免許運転手をアルバイトとして雇ったり、スピード違反、積載量超過、違法駐車といったことを繰り返していると、社有車両の使用禁止処分になるなど、いわゆる悪質業者として処分されます。
  • 一般企業でも、従業員が免許取り消しになったりすると、日常業務に差し支えることもあります。また反則金についても業務に関係する場合は企業で負担するケースもあり、企業側にもそれなりの損失が生じます。

2.刑事上の責任

  • 企業の刑事上の責任については、道交法の定めによって「両罰規定」といわれるものと「運行管理者の義務」として問われるものの2つがあります。

 ■両罰規定とは

  • 「両罰規定」では、従業員が交通違反をしたときに企業側もまた罰せられます。その趣旨は「従業員の違反行為については、その行為者である従業員だけでなく、その事業主をも罰する」というものです。たとえば整備不良車を運転させたり、積載量オーバーをしなければならないような業務を課したり、過労運転や無免許運転を命じたり、認めたりしたときに適用されます。
  • この罰では罰金刑か科料に限られ、雇用主が刑務所に送られるようなことはありませんが、従業員が実刑を課せられたため、働き手を失ったり、対外的な信用を失う等、影響はすくなくありません。(両罰規定は道交法123条)

 ■運行管理者の義務とは

  • 企業側(雇主)にはもうひとつ、自動車の運行を管理する者に課せられる義務内容があります。(道交法75条)。これは、管理者が現場にあって運転者に直接影響するところが大きいためです。
  • 運行を管理する者には、制度上一定の要件・台数等の自動車を使用する事業所で選任を義務づけられている「安全運転管理者」と自動車運送事業者に必要な「運行管理者」の2つが現場で実際に車や運転手を管理する者が、次の行為を命じたり認めたりしたときは、違反行為として罰金や懲役を課せられます。
  1. 無免許者の運転
  2. アルコールや薬物による正常でない運転
  3. 過労や病気による正常でない運転
  4. 制限積載量に違反した車の運転
  5. 車両の放置行為 など

3.民事上の責任

民事責任は、企業にとっても大変需要名責任のひとつになります。たとえば、自賠法では被害者救済の優先とともに雇主や自動車の持ち主の責任を強化しています。つまり、被害者への損害賠償金という企業にとって重要な問題にうながるものです。

 ■運行供用者責任と使用者責任

  • 企業は従業員が自動車で人身事故を起こした場合、自賠法(3条)は雇主や車の所有者はもちろん、それ以外にも、もっと広く賠償金支払義務者を定めています。これを「自動車の運行供用者」(そのうち正当な権利を有する者を保有者といいます)と呼び、運行供用者はすべての賠償金の支払義務を負うと規定しています。
  • 事故が発生した場合は、民法(715条)によって企業自体が賠償責任を負うことになり、これを「使用者責任」と呼んでいます。もうひとつ使用者責任として民法(715条の2)に定められているものに「代理監督者の責任」があります。これは先に述べた運行管理者のように、企業や使用者に代わって現場の車や運転者の管理をしている人にかかってくる責任です。

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プロフィール

りょう@48

  • 福岡
  • 保険代理店勤務

 

私はスローリッチスタイル実践キャンプ に影響を受け皆様に価値ある・役に立つ情報提供を実践しています。